斜めに入ったクープが特徴のパン・ヴィエノワは、フランスが発祥の地。
フランス語で「ウィーン風パン」と呼ばれ、細長い棒状で中はふんわり柔らかく、
細かいクープを多く入れる事で火通りを良くし、外側はサクッと歯切れのいい食感に仕上がります。
日本では、「クロワッサン、クリームパン、食パン、バゲット」など、
すべてパンと呼んでいるのに対して、フランスでパンとは…
「小麦粉・塩・酵母・水」で作られた食事と一緒に食べる主食のことを指します。
そして、それ以外の副材料に「砂糖、牛乳、卵、油脂」などを加えたリッチなパンの総称を
「ヴィエノワズリー」としてパンとは別に分類されています。
今回はこのヴィエノワに、自家製のバタークリームをはさんで美味しいおやつパンに仕上げていきましょう!
ミルクフランスのレシピ
『ミルクフランス』6個分
- 準強力粉:250g(リスドォル使用)
- 砂糖:20g
- 塩:5g
- ドライイースト:3g
- 牛乳:125g
- 全卵:40g
- 無塩バター:25g
- 色付け用卵:適量
~バタークリーム~
- 無塩バター:100g
- 粉糖:30g
- コンデンスミルク:50g
焼成: オーブン(スチームなし)210℃/15分(途中で反転させる)
バタークリームの作り方
1、バターをカットして室温で柔らかくしておきます。
(薄く切ったほうが時間を短縮できます)
2、柔らかくなったら粉糖を加えて、混ぜます。
※30℃を超える環境で作るとバターが分離して元には戻りません。ご注意!!
さらにコンデンスミルクを加えたら、絞り袋に移してください。
あるある➡(口金が入っているか確認してから)バタークリームを入れてください。
冷蔵庫で休ませます。
パンが焼けてから再び室温に出しましょう。
ヴィエノワの生地を作る
ボウルにバター以外の材料を入れて、粉っぽさがなくなるまで混ぜます。
余った卵は色付け用に取っておいてください。
粉っぽさがなくなったら台に移して捏ねていきます。
5分も捏ねると、生地が台と手にくっつかなくなってきます
(このレシピは薄いグルテン膜が張るほど捏ねる必要はありません)
このタイミングでバターを加えて、再び捏ねます。
すぐにバターがはみ出してきますが、失敗ではありません。
ガードを使って台にくっついたバターをまとめながら続けます。
捏ね上がりです!
このレシピの捏ね上げ温度は26℃~28℃です。
捏ね上げ温度が低いと…
発酵時間は予定よりも長くなります。
逆に高い時は早く進みます。
表面が張るように丸めたら、35℃で60分一次発酵を取ります。
分割と丸め
発酵した生地を6等分して丸めていきます。
丸めが終わったら、蓋の付いた容器や強く絞ったふきんをかけて,
生地が乾燥しないようにベンチタイムを20分取りましょう。
ヴィエノワ成形
下と上の半分を真ん中に向かって折ります。
次に上の端と下の端を合わせて閉じます。
太さが均等になるように転がしながら18㎝の棒状に整えます。
最終発酵を取ってからクープを入れる製法もありますが、
ここでは成形後すぐにクープを入れてから発酵させます。
上の写真のように斜めに切れ目を入れるとクープがきれいに開きます。
動画ではハサミを使っていますが、クープナイフやカミソリでもOK!(難易度は上がります)
ヴィエノワ焼成
最終発酵は35℃で30分が目安です。
発酵の進み具合を見ながらオーブンを予熱しておきましょう。
焼成:210℃/15分
最終発酵が終わたら色付け用にハケで溶き卵を塗り、オーブンに入れます。
一度塗ってから2~3分置いて2回塗る方法もあります。(濃い焼き色を付けたい時)
焼き上がりました!
完全に冷ましてからカットしてバタークリームをサンドしてください。
【早く食べたい!グッとこらえてー】
口金や絞り方を変えただけでも美しさがアップ!
バタークリームの他にハムやトマト、レタスをはさんでも美味しくいただけますよ。
たまごサンドや焼きそばパンなんかもOK!
また生地を作る段階でアールグレイやオレンジピール、チョコチップなどを練りこんで…
【オレンジピールとアールグレイのヴィエノワ】
~爽やかな香りと歯切れのいい食感が後をひく
https://youtu.be/xLKcjmwJPIk
切り込みを横に入れたヴィエノワもよく見かけますね。
お好きなようにアレンジを楽しんでください。
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