こねないフランスパン|パン・オ・フリュイ~ドライフルーツたっぷりの高級パン~

ドライフルーツをたっぷり混ぜ込んだ「パン・オ・フリュイ」は、重量感があり見た目も華やかな高級フランスパンです。

ゆえに「業務用ミキサーや特別な機材がないと作れない…」と思っていませんか?
実は、このパン… こねなくてもベーカリーに劣らないクオリティーに作れるんです。

時間はかかりますが、手間は最小限。ゆっくり発酵させることで、小麦粉を旨みを最大限に引き出し、お好きなドライフルーツを贅沢に使って、自分だけの特別な一品に仕上げてみませんか?

✅ この記事では、家庭用オーブンレンジを使って、捏ねなくても再現できる「オーバーナイト法」での作り方を解説します。

パン・オ・フリュイ

材料(1本分)

  • 準強力粉(リスドォル):300g
  • :6g
  • ドライイースト:2g
  • モルトパウダー:0.3g
  • :222g

※ 水の量はリスドォルを使った時の適量です。

~ドライフルーツ&ナッツ~

  • レーズン:50g
  • クランベリー:30g
  • いちじく(ドライ):30g
  • くるみ:40g
  • オレンジピール:30g

焼成
過熱水蒸気 :300℃/10分
オーブンモードに切り替え:230℃/20分


この記事の著者

こねなくても美味しくなる理由

パン作りといえば「こね」が重要と思われがちですが、実は長時間発酵をうまく活かせば、こねなくてもグルテンはしっかり形成されます。

理由は、粉と水を合わせて放置している間に、小麦粉中のタンパク質が自然に結合して、グルテンができていくからなんです。
この「オーバーナイト法」は、冷蔵庫でゆっくり発酵させながら旨味を引き出し、生地の扱いも楽にしてくれます。


ドライフルーツの戻し方

ドライフルーツは、パンの水分を奪わないようにあらかじめ戻しておくのがポイントです。

手順:

  1. ドライフルーツ類(レーズン、クランベリー、いちじく、オレンジピールなど…)を熱湯に20分ほど漬ける。
  2. やわらかくなったらザルにあげてしっかり水を切る。
  3. キッチンペーパーで水分を拭き取り、冷ましておく。

✅ 長時間つけるのはNG!特にクランベリーは味が抜けるのが早いので注意。


ミキシング(混ぜるだけ)

手順:

  1. ボウルに準強力粉、塩、ドライイースト、モルトパウダーを入れて軽く混ぜる。
  2. 水を加え、ゴムベラや手でざっくりと混ぜる。粉気がなくなればOK。
  3. 生地が乾かないように、室温に30分置いて水和を進める。

✅ こねる必要はありません。粉と水がまとまっていれば十分です。


パンチ(折りたたむ)

こねない代わりに、**生地にコシを与えるのが「パンチ」**です。生地を引き延ばして折りたたむ動作で、グルテンがつながっていきます。

手順:

  • 室温で30分おきに2回行います。
  • 生地の端を引っ張りながら中央に向かって折りたたみ、伸びなくなったら丸め直します。

これだけで、生地の表面がツヤツヤ滑らかになっていくのがわかります。


パンチを動画で見る➡

一次発酵(オーバーナイト)

パンチが終わったら、生地を保存容器に入れて冷蔵庫で12~16時間発酵させます。

ポイントは、冷蔵発酵中にも生地はゆっくり発酵を続けているということ。
冷蔵庫内の温度にも気を配ばりましょう!理想の温度は5℃


ラミネーション(具材を折り込む)

冷蔵庫から出した生地を冷たいまま、ドライフルーツ(ナッツ類)を折り込みます。

ラミネーション

手順:

  1. 生地に打ち粉を振って台に出す。
  2. 手でやさしく広げ、四角形にする。
  3. 戻したドライフルーツを全体にまんべんなく散らす。
  4. 上から三つ折り → さらに左右も三つ折りにして包み込む。

✅ 無理に混ぜ込まず、折りたたみながら包むように入れるのがコツ。


ラミネーションを動画で見る➡

丸めと成形

ラミネーション後は、生地を20℃位まで復温させてから分割、丸めへ進めていきます。

手順:

  1. 復温した生地を三つ折りして、ベンチタイム(室温で20分)を取る。
  2. ベンチタイム後は、軽くガスを抜いてクッペ型に成形する。
  3. キャンバスに移して最終発酵を取る。

✅ 成形で生地の表面にはみ出したドライフルーツは焦げやすいので、取り除いて中に押し込む。


成形を動画で見る➡

最終発酵

成形後、生地をキャンバス地やベーキングシートにのせ、28℃/30分最終発酵を取ります。指でそっと押して戻りがゆっくりならOK。


焼成(2段階

この記事では家庭用オーブンレンジを使う前提で、温度と時間の関係を説明します。

焼成温度と手順:

  1. 予熱300℃に設定:最高250℃までのオーブンは最大温度で可、予熱が完了したらパンを入れて10分焼く。
  2. その後、230℃に下げてさらに20分焼く。

オーブンのスペックにより、焼成時間は各自調整してください。

✅ 焼き初めにスチームを追加すると表面にツヤが出て、クープが開きやすくなります。
合計30分で、外はパリッと、中はしっとりとした食感に仕上がります。


仕上がりと保存方法

焼きたては香りが抜群。ただし、ドライフルーツ入りは少し時間を置いた方が味がなじみます。
粗熱が取れてからスライスすると、断面がきれいで崩れません。

保存は常温で2日、トースターで軽くリベイクすれば、香りと食感がよみがえります。


おわりに|手間をかけずに、本格パンを

こねないパンでも、ここまで本格的なフランスパンが焼けるんです。
特にパン・オ・フリュイは、ドライフルーツの甘みとナッツの香ばしさが絶妙で、ワインにも合う贅沢な一本です。

時間を味方につけて、週末の朝に焼き立てを楽しんでみてください。
きっと、もう市販のパンには戻れなくなりますよ。


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