フランスパンといえばバゲット。でも、「専用のオーブンや高級な材料が必要」と思っていませんか?
実は、スーパーで手に入る材料だけで、本格的なバゲットが家庭用オーブンレンジでも焼けるんです。
しかも、原価は1本あたり64円!今回は、ストレート法で作る“安くて早い”バゲットレシピをご紹介します。

材料(30㎝×2本分)
- 強力粉(カメリヤ):300g
- 塩:6g
- ドライイースト:2g
- 水:216g(捏ね上げ温度24℃)
- モルトパウダー(あれば):0.3g
※ 水の量はカメリヤを使った場合の適量になります。
焼成
①過熱水蒸気 :300℃/10分
②オーブンモードに切り替え:230℃/20分
作り方
1. ミキシング(手ごねの場合)
バゲットはクラム(中身)とクラスト(皮)のコントラストが命。
グルテンの形成が生地の骨格を作る!しっかりとしたグルテンが作れないと、ふんわり感のない重たい食感になってしまいます。
国産小麦を使う場合は水を減らしてください。
手順
- ボウルに強力粉、モルトパウダー(あれば)、水を入れて粉っぽさがなくなるまで混ぜる。
- オートリーズを30分取って水和を進める。
- ドライイーストを加えて3分こねる。
- 次に、塩を加えてさらに3分こねる。
- 叩きごねも使いながら表面がつるりとなめらかになり、軽く押して戻るくらいで捏ね上がり。
2. 一次発酵とパンチ(30分で1回パンチ)
発酵の途中にパンチを入れることで発酵ムラを防ぎ、気泡が安定します。パンチはガス抜きではなく、生地を強化し、気泡を整える作業です。
手順
- こね終えた生地を容器に戻し、室温で30分発酵。
- 30分後、発酵途中の生地を取り出し折りたたむ(パンチ)
- 再び容器に戻して30分追加発酵。

3. 分割・丸め(ベンチタイム20分)
生地を休ませることで、成形がしやすくなる。グルテンが落ち着いて伸びやすくなり、バゲットらしい細長い形にしやすい。
手順
- 発酵を終えた生地を2等分して三つ折り。
- 生地が乾かないように最低でも20分はベンチタイムを取る。
4. 成形(30cm)
形を決める大切な工程。かっこいい見た目もバゲットの魅力!均一な太さに整えることで、焼きムラがなく、クラストがパリッと仕上がる。
手順
- 軽くたたいてガスを生地全体に散らす。
- 三つ折りにして、下の部分にのりしろを1㎝残して折りたたむ。
- 表面が張るように巻き込みながら端と端をくっつける。
- 転がしながら全体を30cm程度の長さに整える。
5. 最終発酵(28℃/30分)
発酵不足だと重たい食感に、過発酵だとぺたんこになります。
手順
- 成形した生地をキャンバスに移して、28℃/30分最終発酵を取る。
- 発酵の見極めは指で軽く押して、ゆっくり戻るくらいがベストタイミング。

6. クープ入れ(切れ込み)
クープは美味しさと見た目を両立させる技術!クープ(切れ込み)をきれいに入れられるかどうかで、焼成時の膨らみが左右されます。
手順
- クープナイフで、バゲットの表面に斜めに3〜4本の切れ込みを入れる。
- 深さは5mm程度、角度は浅く手首を固定したまま、肘を動かして切るイメージで!
7. 焼成(過熱水蒸気+オーブン)
二段階の温度調節でクープが開きクラストがパリッと焼き上がる。初めは高温で膨らませ、後半で焼き色とパリッとした食感を作ります。
手順
- オーブンを過熱水蒸気モード300℃に予熱。
- 予熱ができたら過熱水蒸気300℃で10分焼いた後、オーブンモードに切り替え230℃でさらに20分焼成します。(途中で反転させて焼きムラができないように…)
- 焼きあがったら、すぐに取り出して網の上で冷ます。

おすすめの食べ方&保存法
焼き立てが一番だけど、冷凍保存もOK。バゲットは時間とともに水分が飛びやすいため、保存方法がポイントになります。
具体例
- 焼き立ては外カリ中ふわで至福の味!
- 冷凍する場合はラップをして、食べるときは霧吹きをしてトースターで焼き直すと、カリッと感が戻る。
まとめ
必要最低限のオーブンレンジがあれば、高価な材料はいりません。スーパーの材料だけで、本格的なバゲットは作れます。ストレート法で短時間ながら、しっかりした食感と香ばしい風味を再現できます。
コツは、ミキシングでの丁寧な手ごね、発酵とパンチのタイミング、クープの入れ方、そして焼成温度。
これさえ押さえれば、あなたも今日から“おうちブーランジェ”。ぜひ、気軽にチャレンジしてみてください!


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